YouTubeの動画を作成する際、
意図的に動画の長さを「かさ増し」したことはありますか?
動画をわざと長くした経験です。
広告収入を増やす目的で。
現在(2020年12月)YouTubeでは8分以上ある動画に、ミッドロール広告(動画の途中に流れる広告)が付きます。
8分に満たない動画は、動画の冒頭と終わりにしか広告が付きません。そのため、8分以上の動画の方が1再生あたりの広告単価は高くなる傾向にあります。
だから、YouTuberの中には広告収入を多く得ようと、動画の時間を意図的に伸ばす方がいます。
しかし、
かさ増しは「ノイズ」のかさ増し
時間のかさ増しを念頭に置いて動画を編集すると、動画内にダラダラ長いオープニングや必要ないカット、長すぎるエンドロールといった視聴者にとって邪魔な要素を入れてしまいがちです。
このような「視聴者を不快にする要素」を僕は「ノイズ」と呼んでいます。
そのため、動画のかさ増しはYouTubeが重視している「視聴者維持率」を低下させ、チャンネル全体の評価を下げてしまうのです。
広告単価<視聴者維持率
YouTubeが最も重要視している指標の1つが「視聴者維持率」です。
これは、「動画をクリックした視聴者が、その動画をどれくらい長く視聴し続けたか」を表す数値です。
YouTube Studioで確認することができます。
維持率の値が100%に近いほど、その動画の評価は高くなります。
視聴者維持率を高く保つためには、視聴者を「動画に釘付け」にし、最後まで観てもらう必要があります。
そして、釘付けにするために必要なことの1つが、
ことです。
これは、先程の「時間のかさ増し」のために行う、長いエンドロールの追加や、無駄なカットの挿入などとは真逆の行為です。
また、
ミッドロール広告によって増加する収益よりも、YouTubeのおすすめ動画や関連動画に多く表示され、動画の再生回数が増える方が最終的に広告収入も高くなります。
ここまでを簡単にまとめます。
広告収入を増やそうと、意図的に動画を長くすると、
時間のかさ増しは視聴者の満足度を下げるだけでなく、回り回って動画の再生回数、ひいては、あなたの収益までも低下させます。何もいいことがありません。
動画のかさ増しはバレている
チャンネルにアップされている動画(サムネイル越し)をざっと見ると、そのチャンネルが、かさ増ししているかどうか分かります。
かさ増ししているチャンネルは「8:02」など、ミッドロール広告がつくギリギリの長さの動画を多く投稿しています。
また、動画を観てみると、毎回同じ、長いオープニングムービーやエンドロールが必ず挿入されています。
YouTubeの視聴者はとても賢いです。
時間のかさ増しなど簡単に見抜いてしまいます。
動画を制作する際は、広告収入よりも
「この動画でどれだけ視聴者を楽しませる事ができるか」を考えましょう。
視聴者は動画の長さに満足するのではありません。視聴者を満足させるのはコンテンツ(内容)です。
かくいう僕も、実は過去に「少しだけ動画を伸ばせば8分になる」と思い、かさ増しをしたことが2回ほどあります。
しかし、その動画は他の動画と比べ「いいね」や「コメント」の数が少なく、視聴者の満足度も高くありませんでした。
YouTubeでは下手な小細工をして収益を上げようとするよりも、視聴者の満足度を高めようと努力する方が最終的な再生数も、収益も高くなります。
一般的なビジネスと同じで「顧客満足度」を優先した動画作りをオススメします。